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【十二国記】お勧めしたいけど勧めにくい小説をお勧めしたい【白銀の墟 玄の月】

   

 

十二国記とは

十二国記とは、小野不由美さん著作の、十二の国を舞台としたファンタジー小説です。
1991年に発行されて以来人気を博し、2019年に(18年ぶりの)最新刊が発行されるまで、シリーズ累計1000万部を突破する人気作でもあります。
発売前に丸善さんとジュンク堂書店さんとで作成された、十二国記の魅力を熱く語る小冊子がツイッターでバズってましたっが、本屋の店員さんに限らずこの小説には人を熱狂的にさせる魅力が詰まっています。

私は2002年にアニメ化されてから嵌ったのですが、その時点では650万部達成されました。

十二国記_「月の影 影の海」

十二国記_「月の影 影の海」

十二国記のお勧めしたい魅力

大きく分けて3つの魅力がこの小説には詰まっています。
・綿密に書かれた世界観
・様々な立場の登場人物
・十二国記の独特なルビ

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十二国記には架空の世界の小説です。
西洋風(甲冑を着た騎士や炎を吐くドラゴンetc…)ではなく、東洋風(蓬莱や崑崙といった用語、仙人や麒麟の存在etc…)のファンタジー世界観は緻密に描かれています。
そしてその世界観を、様々な人物の視点で描かれています。日本の高校生であった陽子と要が主要な人物ですが、彼ら以外にも、王、官、民と様々な視点からその国の有様が語られます。ちなみに、十二国記の世界に迷い込んだ日本人は海客と呼ばれ、海客の扱いは国によって様々です。
これらを語る文章も凝っており、例えば最新刊の『白銀の墟 玄の月』でも、店(みせ)を廛舗(みせ)と、塀(へい)を郭壁(へい)と記述し、違う世界であることが視覚的に理解できるようになっています。
これら3つの要素が混じり、架空の物語なのにまるで現実にあるような世界に映る。これが十二国記の魅力だと私は考えます。

十二国記をお勧めしずらい理由

今すぐ読んでください! と簡潔に言えればいいのですが。十二国記のストーリーは「暗い」ことがことさら多く。
「暗い」といっても、最後まで読めば読後感はスッキリとすることは保証しますが…。ストーリーの始めの『月の影 影の海』は上下巻で発売されていますが、上巻だけ読むと憂鬱な展開のまま時間に続いてしまいます(著者本人も、下巻のあとがきで「(上巻の暗さにメゲず)読者の皆様には~~)と書く程度には)。最新作の『白銀の墟 玄の月』も、ネタバレはここでは書きませんがなかなかどうして、
一向に晴れやかな展開が来ずにじれったい思いが募りました。

十二国記_「白銀の墟 玄の月」

十二国記_「白銀の墟 玄の月」

はやく続編が読みたい!

それでもおススメしたい

というワケで、どこから手始めにすればいいのか。色々試行錯誤しました。

・『月の影 影の海』は話が陰鬱だけれども、開始地点としてはここしかない。
・最初の方は主人公の陽子も日本人であるせいか、カタカナが多いので、
 世界観を味わうためにも『風の万里 黎明の空』辺りまでは知っていて欲しい。
・エピソード「0」と銘打っている『魔性の子』はホラーよりなのでお勧めしずらい

………
色々考えた結果、アニメ版を見るのが一番有効なんじゃないかと思いました。
アニメ版オリジナルですが、最序盤の陽子が一人で巧国を彷徨うシーンも同級生2人が付き添ってくれますし(和気藹々としているわけじゃないケド)、陽子が延王の助力を得て慶国に踏み込む後のシーンはアニメの方が好きだったなあと今小説を読み直しながら思い出していることですし。世界観を深堀するのは、その後小説を読んでからでも可能ですし………。

最後に、丸善・ジュンク堂の店員さんも語っていましたが、今まで十二国記を知らない人はこれから十二国記を知ることのできる幸せな人です。是非ぜひ、この機会に目を通してみてください。

第七話 「月の影 影の海」 七章

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